2008年5月28日水曜日

急展開

 母の吐き気は少しだけ良くなったような気がしていた数日間でした。依然横になってばかりなのですが、少しだけ声が大きくなり、会話をして笑顔も見られるようになってきました。
でも相変わらず寝返りをうったり立ち上がると吐き気がするようです。

 ここ数日は制吐剤としてステロイド剤も点滴に入っています。主治医曰く、そのせいで少し良くなって来たのでは無いかという事でしたが、これほどまでに治まらない、しかも姿勢によって訪れる吐き気はもしかしたら脳か三半規管の異常では無いかという事を数日前からおっしゃっていました。
母はそれを聞いて「もう一度サイバーナイフの先生に連絡を取ってみて欲しい」と言いましたが、センターの主治医からは「脳に問題無し」との所見をもらったのはつい先日5/8です。

 一方私と姉は今週から緩和病棟の面接を開始し、月曜日には最初の病院で既に入院許可をもらいました。
気持ちとしては複雑ですが、実家の近くの今の病院で点滴を受け続ける日々に限界を感じていたので、緩和病棟で吐き気が治まり、治療は出来なくなってもこれで気持ちが安らかになれば、と身を切られるほどの後悔と辛さがありましたが覚悟を決めようと思っていました。

 母に緩和病棟受け入れの話をして、本人も悲しげな顔はしていたものの、そもそも自分が希望していた事だからと木曜日の転院を決めました。そんなこんなでバタバタと今の病院の退院手続き、そして緩和への入院日の連絡、民間救急車の予約などに追われ後回しになっていたサイバーナイフセンターのM先生への連絡を昨日の昼頃しました。

 M先生は2月の検診の時は元気そうだったのに5/8の時にやっとの思いで東京のセンターを訪れた時の母の衰弱ぶりを気にして下さっていたようでした。入院先の主治医の所見を話すと、もう一度あらゆる可能性を想定して画像診断をしてみるとおっしゃって下さいました。
 そして20分後電話がありました。なんと小脳のめまい吐き気を起こす部位に脳転移の影があり、それがここ数週間で大きくなっていたとしたら吐き気の原因である可能性は大きいとの事、驚きました。

 5月の検査の時点でもその腫瘍があったとしたのならば単に見落とし?と言う気もしますが画像診断もそんな簡単な事では無いのでしょう。M先生は「なるべく早くこちらに来て欲しい。ベッドは用意しておく」との事で急遽昨日M先生のいる東京の病院へ転院しました。
 民間救急を頼む時間も無く、私の車の後部座席を倒して向かいました。

 そんな急展開があり今日から3日に渡ってサイバーナイフ治療を行います。M先生曰く「今連絡をもらっていたから間に合った。多分うまく行く」と。約一ヶ月がんに関しては無治療だったのでここ数週間で凄い勢いで腫瘍が肥大していたようです。
 先月のイリノテカン9回目の投与から吐き気が始まり、その症状から非常に紛らわしく脳転移によるめまい吐き気にスイッチしたので、あのまま緩和病棟に行っていたら「末期全身症状による吐き気」という事になっていた事でしょう。

 サイバーナイフ治療がうまく行けば再度ガン治療に戻れるかも知れません。
無治療期間、肝転移などを考えると前途多難ですが、久しぶりに希望が持てる治療が開始します。
また東京の病院という事で何かあればすぐに飛んでいける距離に母がいるという安心感は今までと全然違います。

治療がうまくいくように祈るのみです。

 

2 件のコメント:

sumire さんのコメント...

ぽんさん
お母様のサイバーナイフ手術のご成功を切に切に願っております。

ぽん さんのコメント...

>sumireさん
ご無沙汰しております!退院されたとの事、良かったです!ご主人様も安心されたのでは?私は実家に一人いる父の事も心配です。
今日から母のサイバーナイフ治療開始です。一週間後には吐き気は抜けてくるとの事でした。
sumireさんもイレッサの効果がもっと上がりますよう、祈っています。