実家と自宅の行き来が今日で一段落です。GWの渋滞の中の移動はなかなか大変でした(しかもこちらは遊びではありません)。
次は母が東京に移動になった脳外科の先生の検査を受けに上京します。その先生は母が住む県内のサイバーナイフセンターでの主治医で、二年以上母の脳転移の経過観察、処置を行って頂いています。
素晴らしい先生で、県内の新しい先生に診てもらうよりも、先生の異動先にこちらが追いかける、という手段を取りました。
依然倦怠感、食欲不振が抜けず、めまいも続いているので心配ですが、東京駅に着くバス乗り場まで父が送り、降り口まで私が迎えに行くという段取りになっています。
実家滞在中は母は私に「もう治療はしたく無い、楽に死にたい」と何度も言いました。もう緩和病棟に行きたいと。
母はもう治療に疲れたのだと思います。無理もありません。前回の投与でヒドイ吐き気に襲われてこんなに体力が低下してしまった事、そして普通食が食べられるようになった今でさえ倦怠感やめまいが抜けず、本人も体力低下を自覚するがゆえに後ろ向きな気持ちになるのだと思います。
親に「楽に死にたい」と言われたのは当たり前ですが生まれて初めてです。このような瞬間が今この時期に訪れるとは夢にも思わなかったです。でも娘として、辛くても悲しくても受け止めなくてはいけないのですね。
それなのに母にうまく言葉を返せず、スキンシップも出来ず、ただ困惑している私。本当にダメな人間です。
人は「どれだけ生きた」かでは無く「どう生きたか」がその人の真価なのだとしたら、私の知る母の生き方からすると現状は既に母の願う生き方からは外れています。だから緩和病棟へ行きたい、治療を辞めて楽になり、出来ればちゃんとした姿でこの世を去りたいのだと思うのです。治療に苦しむ1年よりも、解き放たれた三ヶ月の方が真の延命なのかも知れません。
でも私は思うのです。生きていて欲しいと。母にこの世にいて欲しい。
この気持ちを伝えるべきか否か、悩んでいます。それがすなわち治療を積極的にしようとしない母を責める事にもなりかねないからです。
母の告知以来、母や私を親身に支え続けてくれている母の従姉がいます。
母は彼女に「もう娘(私)にも嫌われてお父さんにも諦められているのよ」と漏らしたそうです。大きな誤解です。
私は母が大好きです。そりゃあ受け入れきれない程のネガティブな発言に困惑したりしたけれど、嫌っているなんてことはあり得ない!私は母に生きていて欲しい。そうで無かったらこんな思いにはなりません。
これだけ近くにいる実の娘に対しても誤解とは言えそんな風に思ってします母の病人としてに深い孤独、孤立感を感じました。そこに寄り添う事は出来ないのでしょうか。
2 件のコメント:
ぽんさん
母がタルセバ治療中のちびちびです。
娘がお母さんに「生きていて欲しい」と願い、
それを伝えることに何をためらうことがあるでしょうか。
ぜひぜひ伝えて欲しいと私は思います。
ぽんさんの気持は必ずお母様に伝わるはずです。
でも伝え方はなかなか難しいですね。
自分の「意見」や「意思」を押し付けるのではなく、
ただ「気持ち」を伝えるということは難しいです。
私なら、どのような治療方法を選択するかは
やはり最後は本人が決めることだと思います。
でもその決断をする前に、「生きていて」と願い
「寄り添いたい」と願う家族がいることを
知っていて欲しいと思います。
なお、私の母のタルセバ状況ですが
脳の転移箇所はますます小さく薄くなっています!
嘔吐や体中のしびれがあり半日以上は横になっていますが
これは薬の副作用ではないかも、という主治医の意見です。
他に転移があるのかもしれません。
「嘔吐などの副作用がひどいなら」と
タルセバを躊躇されているようでしたら、
母の症状は副作用ではない可能性が高いので
無視してお考えくださいね。念のため。
お母様にお気持ちがうまく伝わるといいですね。
私も本当に同じことで悩みますので、
ぽんさんのブログは私の励みになります。
お互いにめげずにコツコツやっていきましょう。
ちびちびさん
>ただ「気持ち」を伝えるということは難しいです。
本当にそう思います。
むやみやたらな励ましは本人の負担になる事は分かっているし、「楽になりたい」と望む母に生きていて欲しい、と伝えるのは再び辛い治療を課すような気がして躊躇しています。
でもちびちびさんに言われて伝えなくては、と思いました。
お母様の事、気になっていました。
脳転移がどんどん薄くなっているなんて素晴らしい!
嘔吐やしびれは辛いと思いますが、どうかお母様を支えてあげて下さいね。
私こそ励まされています。
そうですね、めげずに焦らず諦めず、何とか頑張っていきます。
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