2007年9月15日土曜日

暑さ舞い戻り

 すっかり秋の気配だと思っていたら今日は真夏のような暑さ!でも暑さの勢いは確実に落ちています。とお〜くに秋の匂いがします。

 母はナベルビン単剤の治療にジェムザールを足して3回目の投与を終えました。白血球の値が3000を切ると投与中止になりますが何とかウィークリーで投与出来ています。
 肺原発もCT画像によるとミリレベルで増大はあるようですが、何とかコントロール出来ているようです。咳が増えているのは肺内転移が増えているからかも知れません。
 気になるのは腫瘍マーカー(CEA)が今回ぐっと上がってしまいました。原因は何なのか。画像と合わせないと何とも言えませんが、今の薬がどのくらい奏効しているのかが気になります。

 以前セカンドオピニオンを聞きにいったあの有名なH先生は「何クールやってから検査をして、というやり方では無く、一回の投与で一回ごとの検査と評価が必要。それで効く気配が無ければ薬剤を増やすか変える。」という意見でした。
 とても納得のいく意見です。今回のマーカー上昇で、次薬剤は何をお願いしようか、と考えました。

 主治医は「一クール(4回〜5回投与)を終えてからじゃ無いと効いているかどうかは判断出来ない」と全く逆の事を言います。
薬剤がある程度の時間をかけての積み重ねで体内に効果なり影響なりを及ぼすのであればそれも一理あるとは思います。

 一方向だけの意見に傾倒しすぎるのも危険ですね。
主治医はH先生の意見や治療法を「マイノリティーの中でのデータを元にしている。標準的な治療は、はるか多くの人のデータを元にしていますから」と言います。それも分かります。患者家族の立場としては患者自身が苦しく無く、長生き出来るノウハウを持つ(と思われる)医師の意見に大きく傾倒してしまいます。その事でスタンダードの尊さを見逃さないように注意せねば、と思っています。

 原発が抑えられていると転移も抑えられているような気もしますが、実際どうなのでしょうか。
脳転移の今後が気になります。

 イレッサに戻る時期はいつか、もしくはタルセバが発売になれば真っ先に試したい、でも副作用は、、、、TS−1の効果の程は?などと改めて様々な治療法が頭を巡ります。

2007年9月3日月曜日

近況


 先週末から仕事が立て込んでいて、その勢いのまま名古屋へ行き、昨日戻りました。
名古屋の帰り道にとある温泉地へ。立ち寄り湯を目当てに行ったのですが見つからず。でも変わりにこんなお寺を見つけました。
(写真)

ガン封じの寺だそうです。
写真にあるように絵馬のような札が沢山吊るしてありました。これは絵馬では無く、札に人間の体の絵が描いてあり、その絵にガンの部所を記して年齢、住所、名前、願い言を書くのです。私も母の為に札を買い、肺と頭に印をして「進行しませんように」と願い言を書きました。考えてみたら凄いプライバシーの公開ですが、ここに来て札を買うに至る人は皆切羽詰まる思いの人が多く、そんな小さな事を気にしている場合では無いのでしょう。
この札を見てガンが治る健康食品などのセールスを考えるような輩には天罰が下るに違いありません。


 悪いとは思いましたが他の人の札を見てみると、、、胃や下半身に印をしている人が圧倒的に多かったです。中にはやはり胸部、頭部に印をしている人もいて、これは50代後半、60代の女性が多く、母のお仲間だと思いました。
 中には「全身」黒く塗りつぶしている人もいて、これはもの凄い進行している方なのかしら、と思っていたら、結構「全身」の札があり、これは健康な人がガンにならないように願をかけている事に気付きました。

 お父様を若くして食道がんで亡くした友人曰く、「あの時は神も仏もご先祖様も全部信じられなくなった」そう。
彼女の気持ちも分かります。無理もありません。見えない何かにすがる気持ちの余裕も無くしてしまう程悲しい出来事だったのだと思います。

 ガン封じの寺がどれだけ信憑性があるのかは分かりませんが、これだけ多くの患者さんが集まって真剣に祈りを捧げた場所であれば、それだけで尊いお寺なのかも知れません。