2007年10月19日金曜日

諸々

 昨日20年来の友人に久々に会いました。短い時間でしたが一緒に食事をして心温まる一時を過ごしました。
彼女は母の病気が分かってからほぼ毎日メールをくれます。些細な日々の雑事報告や、何のてらいも無く今日の予定はこうだよ、と話し合える貴重な友人です。
離れていても何かあったら絶対に助けになってくれる、と思える友人がいる事は幸せな事です。その存在自体が支えになります。

 母の病気が分かってから早いものでもう一年と7ヶ月。
告知当初は抗がん剤治療のイメージは世間一般のドラマで見たようなもので、「母には受けさせたく無い」と思っていました。
免疫療法、サプリ、漢方、そんなものばかりを調べていました。
先輩患者家族の方々から沢山の情報をもらい、抗がん剤を治療のベースに置くのがベストだという事実に早めに気付かされて目が覚めました。

 ガン患者や家族をターゲットにした様々な商売の基本は「抗がん剤治療に対する恐れ」を利用したもので、抗がん剤のデメリットばかりを書き連ねたり、このサプリでガンが消えた!などとうたう悪質な本があったりと、気弱になっている患者や家族は本当に惑わされます。
 今では抗がん剤が無事に投与出来た日は「良かった!」と思い、転移があっても「悪さをしないのなら」と思えたりもします。
告知当初では考えられない事実です。

 告知を受けたあの日から時間の重さや大切なもののプライオリティーも変わりました。
今までは当たり前にように受け入れていた日常が本当にありがたいものであり、感謝すべきものであると思うようになりました。
実家に電話をすると両親のどちらかが出る事、毎朝主人の為に朝食を作る事、帰りを待つ事、そんな些細な事の一つ一つが涙が出るくらいにありがたく思える時があります。

 まとまりの無い文章ですね。思いがうまく言葉に出来ません。
 


 

2007年10月11日木曜日

脳の検査

 サイバーナイフセンターでの検査が終りました。結果今回も処置は据え置きです。
前回の処置箇所が綺麗に消えている事と、前回も確認出来ている転移腫瘍の顕著の増大が無いからです。
主治医は「放射線治療はやらないに越した事は無い」といいます。小さくてもMRIで確認出来ている腫瘍であれば処置は可能なのですが、あっても問題の無い大きさであれば処置はしない考え方だそうです。ただし日常生活に支障を来すような場所にある場合はすぐに処置をするそうですが。
 
 何ヶ所でも何回でも治療出来るのがサイバーナイフの素晴らしい点ではあると思いますが、やはり放射線を体内に入れるのは良く無いのでしょうね。
また二ヶ月後に検査です。

 肺原発も何とか大人しくしてくれているようですし、抗がん剤は減量してもらっているのでQOLに支障を来すような副作用は特には無く、今の所治療はうまく行っているようです。

 ところでタルセバはいつになったら日本でも使えるようになるのでしょうか。
ムコ多糖症の薬が承認され、異例のスピードで使用認可されたようです。舛添さんの力もあったようですが、どうせならマスコミに取り上げられていない、他の未認可薬にも目を向けて欲しいものです。

 

2007年10月3日水曜日

久々の更新です。

 随分ご無沙汰してしまいました。
数日前から残暑一転秋の気温ですね。肌寒く、10月ならではの爽やかに晴れ上がる空も無いまま冬になってしまいそうな勢いです。
私は相変わらず家でも外でも雑務仕事に追われています。
貧乏性というのでしょうか、今しなくて良い事をどんどんと追い込んで自分で忙しくしているような、そんな感じです。

 そんな中、家族が一人増えました。
といってもオメデタイ話ではありません。捨て猫を拾ったのです。我が家の駐車場に捨てられていた子猫を保護して里親を探している内に情が移ってしまい飼ってしまった、という良くある話です。
 とにかく可愛いメス猫で私に甘えてくる様子などは「もしや人間?」と疑ってしまうくらい。猫ってもう少しクールだったような印象があります。もの言わぬパートナーですが心は既に繋がっている事を日々感じます。
 動物好きの両親も大喜びで文字通りネコ可愛がり。動物は幸せを呼んでくれます。


 昨日母のCTの結果が出ました。最近は主治医のいる病院では無く地元の別の病院で月一で撮ってもらっています。
主治医以外の所見ではありますが、「原発に変化は無し、多発転移部の増大は認められない、肝臓の嚢胞と思われる部分の変化は無し、骨転移を思わせる骨破壊像も無し」との事でした。安心しました。

 肝臓の影が本当に嚢胞なのかが心配ではありますが、そういう見方をしたらそもそもCTだって画像に映るものだけで判断している訳で、実際細胞レベルでの転移や増大は写真では分かりません。
 ジェムザール、ナベルビンの量は増えてきつつはありますが現状維持は出来ている、という事なのだと思っています。維持が出来るくらいに効いている内は同じ薬剤で、再び増大のスピードや転移が見られたら薬剤を変えるタイミングなのだと思っています。

 10月には脳転移の検査があります。前回の処置箇所の経過も当然の事ながら気になりますが、新しい転移が無いよう、祈るような気持ちです。