2007年6月11日月曜日

思う事。

母の病気がわかってから約一年と三ヶ月です。

最初告知された時の話です。
全ての検査が終わり、「今か今か」と主治医との面談を父と母と三人で母の病室で待っていました。
待たされる事3時間、待つ目的が目的だけに限界です。すると看護婦さんがあらわれて「先日お借りした保険証をお返しするので娘さん、こちらで確認のはんこを頂いていいですか?」と言いに来た。「ハイ」と病室を出て廊下へ。すると看護婦さんは私に異常接近してきて、仕舞いには肩まで抱いて「お父様だけ呼んで頂いてもいいですか?」と言われました。
その時点で事態の80%は飲み込めた自分がいました。
「この状態で父を呼ぶのは不可能です。母に気付かれずに事を運ぶ自信がありません。私ではダメですか?」と言って主治医の下に付いている、私より幾分若い医師から母の腺ガンの告知を受けました。病室で両親がまんじりともせずに待っているので余計な事は一切省いて重要な部分のみ簡潔明快に説明して欲しい、と言いました。進行度は4期、両肺に転移、いわゆる末期である事、抗がん剤はあまり効かない、試すのはもちろん大丈夫なので家族で話して下さい、と言われました。「あとどれくらい生きられますか?」という私の質問にその若い医師は「一年、、、でしょうか」と言いました。

 それから両親の待つ病室へ。
寸前に話しがあった事はもちろん内緒です。主治医には余命と病期以外の事はだいたい話してくれるよう頼んでおいたので私に話すよりも少しソフトに両親に話してくれました。
真剣な顔でメモを取る母の小さい背中が今も忘れられません。

 定期検診が良く無くて、肺がんかも知れない、と母から聞いてからの数週間、私を支配していた嫌な予感が的中した瞬間でした。
たった一年少しまえの出来事。

 余命一年と言われた母は今も元気です。イレッサのお陰は勿論の事ですが、今年の桜も見られて、先日は二人で信州旅行にも行きました。この数ヶ月はまさに神様からのプレゼントのようです。
何が起きるかわからない、ガンは気紛れです。どうか母の体とうまく共存してくれる事を願ってやみません。

 来週からナベルビンが始まります。効きますように。
そして夏にはまた家族旅行が出来ますように!

 

2 件のコメント:

sumire さんのコメント...

ぽんさん
おはようございます。
真剣に貴女の記録を読んでいます。
丁度、私は貴女のお母様の立場ですから
余計 力が入ります。
先日のメル友さんのお父様のことも 気になりますね。
3人 同じ年頃、、お互いに頑張ろう!と願っています。
お父様のケアもありますね、、、
私も主人のことをよく考えてしまいますよ。
これからもよろしくお願いいたします

ぽん さんのコメント...

sumireさん
おはようございます!
きっとsumireさんの娘さんも私と同じような気持ちになったかも知れません。いつもsumireさんの事を心配して元気でいて欲しい、と思っているはず。。。
親心ならぬ子心とでも言いましょうか。

そう、皆さん同じ歳!!頑張ってまだまだ元気でいられるよう、離れているけれど神通力を飛ばし合って下さいね!!
 こちらこそ今後ともよろしくお願いします!