2007年12月14日金曜日

本を読む

横森理香さん著「母を送る、母に贈る」を再び読んでいます。
横森さんのお母様の膵臓がんの闘病、看取るまでの数ヶ月の記録が描かれている本で、全体的に淡々とした文章なのですが、「母がこの世にいなくなる」という大きな悲しみや焦りに似た不安感が各所に感じ取れ、横森さんのお母様への想いが伝わる心を揺さぶる作品です。


この本は私が母の告知でショックを受けてかなり元気を失っていた頃に友人が栄養のある食べ物と一緒に送ってくれたものです。
同封の手紙には「後で笑い話になってもいいから読んでおくと少し楽になるかもよ」とありました。
彼女にしてみれば凄く勇気のいる行為だったと思いますが、彼女の聡明さと思慮深さを良く知る私はイヤな気持ちになるどころかとてもタイムリーでありがたい贈り物だと思いました。

 横森さんがお母様の病気を知り、自分自身の健康状態に過敏になったり、一緒にいる時間を慈しみ、精一杯自分に出来る事を考え行動する姿や、姉妹との考え方の違いに苦労したりと、あらゆる部分が自分と重なりとても心強く感じました。

 『私は母の死を通して、いろんな事を学んだ。母のまわりのさまざまな人たちに会い、やっと、娘として見ていただけでない、母の全部の姿を見た。そして私の中にあった、母に対する複雑な気持ちは、まるできれいな冷たい雨に洗われるように、シンプルな愛情に変わっていった』
 
 私の母はまだこの世にいて今現在も治療の日々を送っています。死について考えるのはまだ早い。
でも、この文章を書いた横森さんの気持ちが良く分かるのです。

 
話は変わります。タルセバに関してこんな情報がありました。



遅すぎる承認、使用例が少ないだけに副作用が懸念される所ですが、イレッサの痛い経験を無駄にせずに主治医厳重監視の許、事故無く沢山の肺がん患者が延命出来る事を願ってやみません。

最後に。
コメントを頂いた皆様、ありがとうございます。どういう都合かこのブログ、コメントの表示が時間差になってしまいます。
使い辛くてすみません....。

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